王の舞の練習
舞人は当年の練習に入る前に彌美神社と八幡神社に参拝します。
練習は現在、舞人の都合に合わせて3月中旬頃から、主に土曜日、日曜日に麻生区の集落センターで行っています。
師匠は前年の舞人で、大師匠は前々年の舞人がします。他に保存会の舞担当員が交替で指導にあたっています。
昭和20年頃までは、師匠は現在と同じ前年の舞人でしたが、大師匠は王の舞を習熟した年輩者に依頼し、 同じ人が数年指導を続けていました。練習場所も集落センターがないため当番の家であったり、舞人の自宅であったりしました。 しかし、いつのころからか、 舞人の自宅で前年度の舞人の師匠と前々年の舞人である大師匠の指導のもとに、 10日間程度で集中的に練習するようになりました。 サラリーマン時代の現在では、舞人の都合を重視しています。
王の舞ならし
ならしとは、個々の舞を覚えた舞人が、その他の参加者とともに通して舞う練習です。
現在は、4月23日から29日まで集落センターで毎晩、2舞練習します。 参加者は師匠、大師匠の他に、祭りに参加する清儀社員、及び王の舞保存会役員の皆さんです。
以前は、4月23日から29日までその年の当屋(祭りの当番)の家で毎晩、2舞練習していました。 参加者は清義社員及び、清義社の依頼により参加する清義社上がりの者(中老と呼ばれた)で構成されていました。
昔は祭りの当屋は1軒で行い、当屋宅で祭りのすべての行事を行っていましたが、昭和32年頃から、 5軒で当屋を行う事となり、場所も集落センタを利用するようになりました。
太鼓入れ
王の舞ならしの始めは、伴奏の笛の音色を口で唄いながら拍子を取り、舞の練習をしますが、舞の習熟度が上がった段階で笛と 太鼓の囃子を入れて練習を行います。 この初めて囃子を入れることを「太鼓入れ」と云い、通常「王の舞いならし」のはじめから3日後か4日目に行います。 この日の練習は1舞です。
現在は、太鼓入れの日程をあらかじめ決めてしまいますが、 昔は舞人が師匠を通じて皆さんに伺いをたて、習熟度が認められた時点で太鼓入れをしました。
祭礼の前々日の4月29日は、最後の練習日で1舞だけ練習します。