麻生の王の舞

彌美神社の王の舞は、5月1日に彌美神社の祭礼で奉納されます。数ある氏子集落のうち、 この「王の舞」の舞の担当は、唯一、麻生が担当しています。それは区民にとって誇りでもあります。 また祭礼の本番までに区内の八幡神社の境内でも何度か舞をします。麻生では過疎化、少子化により舞う人の人選や囃子方、 指導など存続には多くの壁があり、由緒ある王の舞を保存するための努力をしています。

今回、王の舞の舞人の系譜をたどったところ、大正5年までは判明しましたがそれ以前は不明となっています。 舞人を経験した年配の人は、折に触れ自分の経験談をするなど、王の舞は一人ひとりの誇りでもあるようです。 彌美神社の祭礼は、麻生にとってはこの王の舞を中心とした、大がかりな祭りのひとつです。 昔は、この祭りの催事は当番の家を利用していたため、祭りの当番(当屋)になると、家を改装するなどして舞人の世話をしていました。

当時は候補者が多くいた為、王の舞を舞うことなく結婚した人も多くいます。 近年、舞人の人選方法や祭りの形態は変わってきています。

ここでは、このような王の舞について、彌美神社の祭礼までの様子を紹介したいと思います。