★ピンクタートルの０１年産

父サンデーサイレンス　母ピンクタートル　母父ブラッシンググルーム　募集価格１１０００万円
オークス馬レディパステルの弟。更に父がトニービンからサンデーサイレンスに変わり、この募集値。
さすがに良血馬と言うべきか、素晴らしいバランスで、どこにも問題はないように感じます。
前躯は全く重い印象を受けず、ゆったりと胴は流れ、そしてしっかりとした腰付き。
幅・長さ共に全く問題のない形の良いトモ。その後肢全体の造りはサンデーサイレンスのそれです。
前肢ですが、募集写真ではまだ馬が幼く繋が立った状態ですが、これは成長と共に気にならなくなってきます。
バランスや各部の造りなどからは長距離に適応できる馬体であり、当然クラシックを考えさせる馬です。
やはり問題はその募集値でありますが、リスクを考えてもこの程度の評価はしたいところです。

★サドラーズメイドの０１年産

父サンデーサイレンス　母サドラーズメイド　母父サドラーズウェルズ　募集価格７０００万円
サンデーサイレンスは凄いですね。とても良い馬です。サンデーの牡で７０００万円ならまずまず。
この馬の一番良いところは体のどこにも負担がかかる部分が無く、成長で無理がかからないところです。
サンデーサイレンス産駒なので、これから質の良い筋肉が付いてくるのは間違いないはずですが、
そのすべてを吸収出来る馬体であると言えます。また各部もこれからの成長分の下地は完全に整っています。
胴も窮屈ではなくゆったりしていますし、距離適正もクラシックディスタンス向きです。
特に挙げる部分でもないのですが、本馬の気になる点を唯一挙げるとすれば顔です。
ややヤル気のなさそうなその目つきが気になると言えば気になりますが、本当にそれくらいです。
それもこれまでのサンデーサイレンス産駒の傾向・特徴を考えれば何も心配はいらないでしょう。
良い調教師の元に行き、怪我もなく上手く成長してくれることを願います。文句無くこの評価で。

★ジャズキャットの０１年産

父ウッドマン　母ジャズキャット　母父ストームキャット　募集価格５５００万円
ウッドマン産駒はこのような傾向に出ることが多いですが、
本馬も筋肉質で完成度は高い状態でレースに臨んで行けるはずです。
逆にあまり成長分を期待できないと言うこともあるので、募集時の馬体は特に重要です。
その通りに本馬は上のサドラーズメイド０１とは反対に、筋肉質で成長分を受け入れる余裕がやや足りません。
それでもバランスは悪くなく、血統的にカッチリとした筋肉を付けて行くはずなので短いところでは楽しみです。
特に悪いところはないですが、全体的に迫力に欠け強調できる点も少ないのが正直なところです。
繋・筋肉・前躯などを見ていると意外とダートでも活躍できるかも知れません。△の上。

★セクレテームの０１年産

父キングマンボ　母セクレテーム　母父セクレタリアト　募集価格１億１０００万円
この馬の上にロードアルティマがいますが、診断で◎を付けたので良く覚えています。
父がシーキングザゴールドからキングマンボに変わっているんですね。
それでも筋肉の質などは似たような感じで、馬体も似た雰囲気は持っています。
十分楽しみはあると思いますが、個人的には兄をスケールダウンさせたように感じます。
立派な前躯を持っているのですが、ガッチリと太い首差しがあるため、馬体の前半分はやや窮屈です。
それでもこの馬で一番気になっている部分が後肢です。
前が立派すぎるだけに、通常の馬であれば問題のない出来ですがバランスを崩し気味です。
勿論キングマンボ産駒なので、この先筋力はしっかりとしたものが付いてくるとは思われますが、
バランスを問題無くなるような成長度となると疑問です。飛節の幅もやや狭く心配です。
募集価格は兄と同じ１億１０００万円。どれだけ稼がなければならないのでしょう。途方もない金額です。▲の下。

★ケイティーズの０１年産

父フォレストリー　母ケイティーズ　母父ノノアルコ　募集価格７５００万円
父のフォレストリーは全然知りませんが、あのヒシアマゾンの下になるんですね。
本馬の馬体を一目見た印象は、ずいぶんとバランスが良い馬だということです。
各部の作りを見ていっても、特に引っかかるような処はほとんどありません。
あえて挙げるのであればトモの長さがもう少し欲しいところですが、
せっかくのバランスを崩しかねませんし、とりあえずはこれで良いのでしょう。
体はスッキリとしていますが、背が短くスピードを全面に押し出した短距離馬になりそうです。
ただすでに体は固まってしまっている感もあり、これからの成長ということになると疑問です。
７５００万円・・・少々見込まれ過ぎた気がしないでもありません。

★レッドキャットの０１年産

父ゴーンウエスト　母レッドキャット　母父ストームキャット　募集価格６０００万円
すでに筋肉質な馬体を誇っていますが、それで終わらない奥行きも感じられる作りです。
胴はゆったりとあり、現時点でもバランスは凄く良いですし、各部に大きな不備はありません。
後肢自体のバランスも良く、トモもしっかりと大きいですし、形も悪くありません。良い出来です。
後、これは実際に走らなければ分からない部分ですが、気になる点を。
繋は長く、角度も芝を走るには理想的。しかし筋肉や堅さを感じる馬体からはダートか？と思わせる部分があり、
馬体の作りは文句無しも、その辺りは中途半端に出てしまった印象あり。
あとは顔。顎っぷりは立派でいい感じであるが、鼻の穴がやや小さい。
個人的に大いに興味ある馬体で、どのように成長していくのか、適正はどうか等今後の成長が楽しみな一頭。○の下。

★マイティーホープフルの０１年産

父キングマンボ　母マイティーホープフル　母父Ｍｉｇｈｔｙ　Ａｄｖｅｒｓａｒｙ　募集価格５５００万円
キングマンボにしてはゆったりとした作りで、好印象です。
これからまだまだ筋肉質な馬体になって行くでしょうが、どこにも窮屈なところは無く問題ありません。
バランスも良いのですが、やや後肢自体のバランスが崩れており、この辺が気がかりです。
一般的にはトモの作りは悪くありませんが、個人的には好みの形ではありません。
飛節もやや小さめでもう少し幅があった方が好ましいと思います。
ただ良い馬体をしているからこその欲目の範中であり、大きなマイナスではありません。
中距離以下の産駒が多く、たまに長いところも走る産駒を出してくるキングマンボですが、本馬も距離は持ちます。

★マダムトランプの０１年産

父ブライアンズタイム　母マダムトランプ　母父ブレイヴェストローマン　募集価格４５００万円
募集の時点でガッチリと筋肉が各部に付いており、正直あまり好みでない馬体です。
ただブライアンズタイムなので、今後どのように成長するのか判別は難しくやっかいな種牡馬です。
胴はゆったりと長く脚は短め。いかにもブライアンズタイム産駒らしい作り。脚元の不安はなさそうです。
筋肉質な馬体ではありますが、血統からも肩の角度・胴の長さなどからも長めは行けます。
やはり本馬についても気になる部分は後肢になります。後に挙げる部分以外は特に気になりません。
トモの長さがやや短く、今後の成長を許容できる枠自体が小さいです。
そして、あまり切れるというイメージがないブライアンズタイムの筋肉では飛節の角度もマイナス。
そして最後に顔ですが、目つきは悪くないとしても鼻の大きさは気になるところです。

★サラトガデューの０１年産

父エルコンドルパサー　母サラトガデュー　母父Ｃｏｒｍｏｒａｎｔ　募集価格３８００万円
窮屈な部分がどこにもなくて、良いバランスを保っています。好印象です。
なんと言ってもこの馬の良さは、牝馬ながらにしてトモ幅がしっかりとあることです。
もちろん長さも十分あり、後肢の造り全体もまったく何も問題ありません。
現状では後ろが立派なので前がやや寂しく映りますが、バランスを崩すほどではありませんし、
造り的にも何の問題もなく、これからの成長分を十分に吸収できる前躯であると言えます。
エルコンドルパサーの産駒にしては胴もゆったりと長さがありますし、多少距離が長くても対応できそうです。
やや鼻の穴が小さく見えますが、顎張りはしっかりしてますし目つきも悪くありません。
個人的に気になるところは、前の脚元が不安に感じること。それでも不安よりも魅力の方が勝る馬です。

★ユキノサンライズの０１年産

父ジェイドロバリー　母ユキノサンライズ　母父ホリスキー　募集価格３８００万円
ダートも芝も堅実に走ってくるジェイドロバリー産駒ですが、本馬もいかにも堅実そうです。
各部に大きな不備が全くなく、上手く全体をまとめておりバランスが良い馬です。
それほど筋肉質な馬体ではないですが、ジェイドロバリーの場合は見た目以上に筋肉がしっかりしているのか、
多少体が貧弱に見えてもレースではしっかり走ってきます。
ですから本馬も全く問題はなく、逆にこの様な体に出たことをプラスと考えても差し支えないと思います。
トモの弱さが多少感じられますが、これは成長によってどうにでもなる問題ですから気に留める程度で。
大物という感じではないですが、中途半端な馬よりは余程楽しみがあると感じました。▲の下。

★シャルドネイリッジの０１年産

父グランドスラム　母シャルドネイリッジ　母父トランポリノ　募集価格２８００万円
今ひとつ判断のし難い馬です。馬体の見た目的にはスプリンターです。
ただスプリンターにしてはずいぶんと肩の角度がゆったりとあり、なかなか特徴的です。
全体のバランスは悪くないのですが、よく見ていくと各部の出来があまり宜しくありません。
トモの幅はあるのですが、長さが足りず、胸の深さも足りません。全体に華奢です。
両方が足りないので、バランス的には悪くなく、見た目は見栄えがしますが、注意が必要です。
あと、顔つきは悪くないのですが、顎の張りが足りないように見えるのが非常に気になります。

★シュバルヴォラントの０１年産

父スピニングワールド　母シュバルヴォラント　母父クリスエス　募集価格２４００万円
バランスも良くゆったりとした作りで、これからの成長を十分期待出来る体です。
胴もゆったり長く、首差しもスラッと長いですが、背が短めで意外と距離は短めになっても不思議ありません。
膝下が短く、骨もしっかりあるので脚元の心配は少なそうです。
トモの長さは普通ですが、幅がしっかりあるところには好感が持てます。
小さめの顔で利口そうな顔も悪くありません。
部分的に筋肉がやや緩めに見えるところがあり、その辺だけが気がかりですが、
これだけの馬体でこの募集金額であれば個人的には納得出来ます。

★ミシェルキーの０１年産

父タイキシャトル　母ミシェルキー　母父ミスタープロスペクター　募集価格２４００万円
父は初年度産駒が好調のタイキシャトルです。
今活躍してるタイキシャトル産駒の現時点の馬体と、その馬の当歳の時の馬体を見比べると、
トモが寂しかった馬が現時点では立派に成長しているんです。これまで見比べた何頭にもその傾向があります。
悪くなるのはよくあることですが、良くなっていくのは珍しく、それが何頭もそうなるのは種牡馬の力なんでしょうか。
本馬はそれを抜きにしても十分なトモをしています。ただ一番気になったのは後肢で、トモの下の飛節です。
やや立ち気味で、もう少し幅もあった方が良いと感じます。しかしタイキシャトル自身も飛節は立ち気味でした。
タイキシャトル自身が芝であれほど走りましたし、自身の特徴をよく伝えたのが本馬と思えば悪くありません。
前躯はこれから成長して行くのには十分な下地があります。これであれば今後の成長分も吸収出来そうです。
ただここでも欲目の注文が付くのですが、脚元の故障ということからいくと、前膊にもう少し幅があった方が良いです。
このほかには特に注文は付きません。全体のバランスも良いですし、顔も良いです。
距離的には短めですが、十分期待に応えられる馬だと感じます。▲の上。

★パークドリームの０１年産

父サクラバクシンオー　母パークドリーム　母父アホヌーラ　募集価格１６００万円
バランスはまずまずとれた馬ですが、前躯がしっかりし過ぎているので後躯がやや寂しくうつります。
これまでのサクラバクシンオー産駒を見ていると、距離は持っても１６００ｍまで。
また全身が豊富な筋肉に包まれており、多少体のバランスが悪くても走ってる馬が多くいます。
サクラバクシンオーという種牡馬は、豊富な筋肉から生まれるスピード＆パワーで走らせてしまうタイプと言えます。
そのことを踏まえると、本馬はバランスという点はあまり考えなくて良く、全身に筋肉が今後付いてくるような造りかどうか。
その寂しくうつる後躯の形自体は何も問題無く、幅もしっかりあります。現時点では前後のバランスがとれていないだけ。
総合しても他に問題無く、今後成長につれ筋肉が付いてサクラバクシンオー産駒らしくなっていくでしょう。
本馬は胴もゆったりとし、背も長い体型ですが、やはり適正距離は１６００ｍ以下での競馬。
１つ気になるのは繋がやや立ち気味だということ。成長に連れて多少寝て来ることはありますが、気になる部分です。

★レディピーチの０１年産

父タイキブリザード　母レディピーチ　母父ムジタヒド　募集価格１４００万円
これまでのタイキブリザード産駒の傾向を見ていると、
前躯はしっかりとあるが、それに比べると後ろがかなり弱い印象を受ける馬が圧倒的に多く、
中でもその傾向が弱い（前後のバランスがとれている）馬が走っているイメージがあります。
本馬もやはりそのような傾向があり、後躯がかなり弱いです。ヨロの付きも悪い。
かといってその分、前躯が良いわけでもなく、この時点で本馬が活躍するのはイメージし辛いです。
顔もあまり良くなく、全身を見回しても良い箇所をなかなか探せない馬で、評価は低くなります。

★ダービーズドーターの０１年産

父トワイニング　母ダービーズドーター　母父Ｄａｒｂｙ Ｃｒｅｅｋ Ｒｏａｄ　募集価格１３００万円
ミスプロから出たフォーティナイナーも遺伝力が素晴らしく、産駒はダートの中距離以下が主。
その産駒のトワイニングもタイキジリオンを出し、その遺伝力は受け継いでいる可能性が高まりました。
本馬はその血統面からも、馬体の造りからも芝よりはダート、そして間違いなく短距離型です。
本馬の良いところは全体のバランスがとれており、何よりその後躯の力強さが特徴。形も悪くありません。
もちろんダート競馬で必要になる前躯はこれから幅も出てきそうで力強さも十分。造り的にも問題無し。
首も短く、今後幅が出てきそうで短い距離に適した造り。顔も特に問題はなさそうです。
脚元が前も後ろも弱々しい部分がまだあります。今後の成長で上体と一緒に上手く成長できるかは見所。
大きな欠点はなく、意外と面白い存在になりうるかも知れません。この評価は十分に出来ます。

★ケイワンマリリンの０１年産

父キンググローリアス　母ケイワンマリリン　母父ストームバード　募集価格１２００万円
まだまだ大雑把な造りながら、各部はしっかりと良い形を持っており、まとまりも悪くない。
前躯・後躯共に十分に競走馬としてやっていける物であり、胴もしっかりと前後を結合させてる。
ただ気になる点を２つ挙げねばならない。まず前後共に脚元が不安。管が細く、飛節も弱い。
また顔から競走馬としての気迫が伝わってこず、鼻の穴もやや小さい。
これらの良い箇所と悪い箇所、また１２００万円という値段を考慮すると微妙。個人的にはこの評価。